猪苗代湖は、磐梯山と織りなす景観に優れ、
清澄な湖水は中通りや会津地方の上水道や農業用水に活用され、
福島県の発展を支えてきました。
福島県民の宝であり、誇りでもある猪苗代湖の湖水は、中性化とともにCODや大腸菌群数の上昇が顕在化し、平成14年度から4年連続で水質日本一と評価されてきましたが、現在は評価の対象外になってしまいました。
また、特に水深の浅い北岸では、局所的に水質の悪化が観測され、ヒシなどの水生植物が異常に繁茂したり、天神浜などに大量の漂着水草が打ち上げられる現象も生じ始めました。
このため、この猪苗代湖の水質日本一を復活し、美しいまま次世代に伝えていくことを目的に平成20年に設立された「清らかな湖、美しい猪苗代湖の水環境研究協議会」や猪苗代ロータリクラブなどが中心となり、漂着水草の回収などの活動が行われてきましたが、これらの活動がより活発かつ永続的に行われる必要性から、今までの活動を担ってきたメンバーなどを中心として特定非営利活動法人を設立することにしました。
本会は、新たに「特定非営利活動法人 輝く猪苗代湖をつくる県民会議」として平成27年3月に発足し、発足後は、発展的に解消された前述の協議会や猪苗代ロータリークラブの内部組織である「ロータリー猪苗代湖水環境協議会」の活動実績や清掃器具などの財産を本会が全面的に引き継いでおります。
猪苗代湖の水質を改善して日本一の座を取り戻すことについて、
様々な団体と協力しながら、広く県民等に呼びかけ、県民運動として取り組みます。
猪苗代湖に関する歴史や文化、自然環境等の様々な知見を「猪苗代湖学」として
まとめることにより、猪苗代湖の魅力を広く発信し、その価値の認識を広めます。
青少年の環境学習や実践活動を支援するとともに、
地域資源としての猪苗代湖の利活用などを検討します。
これらのことを通じて、猪苗代湖の価値を広く世界に発信します。
本会は、NPO法人として、猪苗代湖に関する活動を行う様々な団体・機関と協力・連携しながら、次のような活動を進めます。
漂着水草、ヒシ殻の回収等を様々な団体と協力して、多くの県民参加により行い、水質改善を図ります。
漂着水草回収
猪苗代湖の諸課題に関して、空撮による植生繁茂調査、ドローンによる湖底調査など様々な視点から、その解決を図ります。
水質一斉調査
子ども達への環境教育活動、情報発信(ネット)、講演会などでの啓蒙活動を行います。
猪苗代湖の歴史や文化等をまとめ、猪苗代湖の価値やポテンシャルを再認識していきます。
水質研究活動:2019藤田豊監修水質調査「猪苗代湖の鉛直循環過程における水温成層と水質変動」
当法人の前身団体である「清らかな湖、美しい猪苗代湖の水環境研究協議会」について、ご案内します。
「清らかな湖、美しい猪苗代湖の水環境研究協議会」は2015年6月に発展的解消をしております。以下の記述は「研究協議会」のウェブサイトからの抜粋となります。
猪苗代湖は、磐梯山を背景とした景観や湖水の清澄は素晴らしく、福島県民の誇りであり、宝でもあります。
しかし近年は、湖水のpHが上昇し中性付近になるとともにCODの上昇や大腸菌群数の増加が見られるなど、水質の悪化が懸念されるようになってきています。平成14年度から4年連続で環境省の公表で水質日本一と評価されてきた猪苗代湖ですが、その後は大腸菌群数の環境基準超過などで 評価対象外となってしまいました。
このため猪苗代湖の水質日本一を復活し、美しいまま次世代に伝えていくことを目的に平成20年6月に大学の研究者や地元の自然保護団体などが発起人となり「清らかな湖、美しい猪苗代湖の水環境研究協議会」を設立しました。当研究協議会には、研究者以外には民間の団体や事業者、自治体の環境関係機関などが参加し、民産学官協働のもと猪苗代湖の水環境保全に係る調査研究、実践活動及び普及啓発に取り組んでいます。
平成14年 | 3月 | 福島県猪苗代湖及び裏磐梯湖沼群の水環境の保全に関する条例」制定(福島県) |
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7月 | 猪苗代湖の水環境保全共同研究開始(日本大学工学部・福島県環境センター) | |
平成14年度~平成17年度 | 猪苗代湖の水質日本一(環境省公表) | |
平成18年度 | 猪苗代湖の水質 ランク対象外(環境省公表) (大腸菌群数基準超過) | |
平成19年 | 9月 | 共同研究発表会(日本大学工学部・福島県環境センター) |
平成20年 | 6月 | 「清らかな湖、美しい猪苗代湖の水環境研究協議会」発足 |