猪苗代湖について

猪苗代湖は、福島県のほぼ中央に位置し、会津若松市、猪苗代町、郡山市の3市町に属しています。福島県最大の湖で、湖面積は琵琶湖(滋賀県)、霞ヶ浦(茨城県)、サロマ湖(北海道)に次いで日本で4番目に大きい湖です。猪苗代湖は、磐梯山を湖面に映し、別名「天鏡湖」とも呼ばれている景勝の地です。磐梯朝日国立公園に属し、自然探勝や保養、湖水浴など観光レクリエーションの場として多くの人が訪れる観光の名所となっています。
また、その豊富な湖水は水力発電やかんがい用、水道用としても利用されるなど、福島県にとって重要な水域となっています。

所在地

猪苗代湖の成り立ち

猪苗代湖の成り立ちは、地殻変動に伴う地形変化の一つとして形成されたといわれています。30万年前ごろまでに陥没により猪苗代盆地ができて原猪苗代湖といえるような湖水が形成されました。その後7~8万年前ごろ流出河川に火山性泥流が大量に堆積し出口がふさがれ湖水位が上昇し湖面が広くなりますが、3万年前ごろから流出河川の侵食により湖水位が低下し、現在の猪苗代湖の形になったといわれています。

猪苗代湖は、湖面積103.3km²、最大水深93.5m、湖容積38億5900万m³、大きな湖です。
湖心方向に一気に水深が深くなるお椀型をしていますが、湖北部には平均水深2.5m程度の浅い水域が広がっています。

成因 断層湖 最大水深 93.5m
湖沼の標高 酸栄養 平均水深 51.5m
湖沼の標高 514m 湖容積 3,859百万m³
面積 103.3km² 滞留時間 1,350日
周囲長 50km 流域面積 50km

(理科年表及び福島県資料より)

猪苗代湖の一番の特色は、酸性の長瀬川の河川水が流入するため、湖水も酸性を示していることです。pHが低く鉄イオンやアルミニウムイオンを豊富に含む長瀬川の水が猪苗代湖に流入し中和される過程で、これらのイオンと有機性汚濁成分やりんが吸着、結合して湖底に沈澱するという自然の浄化機能を持っています。平成14 年度から平成17年度までの4年間は環境省の公表で水質日本一と評価されていました。しかしながら、平成8年ごろから湖水の中性化が急激に進行し、現在では、湖心のpHは6.8となっています。

猪苗代湖(湖心)のpH(全層年間平均)の推移

猪苗代湖(湖心)のpH(全層年間平均)の推移

(福島県公表資料より)

湖沼における有機物による水質汚濁の代表的な指標であるCOD(化学的酸素要求量)は、以前は0.5mg/L未満の清澄な水質を示していましたが、近年では1.0mg/L程度まで上昇しています。

猪苗代湖(湖心)のCOD(全層75%値)の推移

(福島県公表資料より)

また、pHの上昇により微生物が生存しやすい環境になったためか、平成18 年度以降、大腸菌群数が環境基準を超過する状況が見られます。

猪苗代湖(湖心)の大腸菌郡数最大値の推移

(福島県公表資料より)

このように湖水の中性化とともに湖全体の水環境の悪化が懸念されています。