本会の紹介

猪苗代湖は、磐梯山と織りなす景観に優れ、清澄な湖水は中通りや会津地方の上水道や農業用水に活用され、福島県の発展を支えてきました。福島県民の宝であり、誇りでもある猪苗代湖の湖水が、中性化とともにCODや大腸菌群数の上昇が顕在化し、平成14年度から4年連続で水質日本一と評価されてきましたが、現在は評価の対象外になってしまいました。
また、特に水深の浅い北岸では、局所的に水質の悪化が観測され、ヒシなどの水生植物が異常に繁茂したり、天神浜などに大量の漂着水草が打ち上げられる現象も生じ始めました。
このため、この猪苗代湖の水質日本一を復活し、美しいまま次世代に伝えていくことを目的に平成20年に設立された「清らかな湖、美しい猪苗代湖の水環境研究協議会」や猪苗代ロータリクラブなどが中心となり、漂着水草の回収などの活動が行われてきましたが、これらの活動がより活発かつ永続的に行われる必要性から、今までの活動を担ってきたメンバーなどを中心として特定非営利活動法人を設立することにしました。
本会は、新たに「特定非営利活動法人 輝く猪苗代湖をつくる県民会議」として平成27年3月に発足し、発足後は、発展的に解消された前述の協議会や猪苗代ロータリークラブの内部組織である「ロータリー猪苗代湖水環境協議会」の活動実績や清掃器具などの財産を本会が全面的に引き継いでおります。

設立までの経緯

平成26年11月16日 「NPO輝く猪苗代湖をつくる県民会議」設立準備会
平成26年11月26日 福島県知事に特定非営利活動促進法に基づく設立認証申請
平成27年2月23日 福島県知事から認証
平成27年3月4日 福島地方法務局に法人登記申請
平成27年3月25日 福島県知事に特定非営利活動促進法に基づく設立登記完了届提出
平成27年5月17日 平成27年度通常総会開催

本会の趣旨

本会は、猪苗代湖の水質を改善して日本一の座を取り戻すことについて、様々な団体と協力しながら、広く県民等に呼びかけ、県民運動として取り組みます。
また、猪苗代湖に関する歴史や文化、自然環境等の様々な知見を「猪苗代湖学」としてまとめることにより、猪苗代湖の魅力を広く発信し、その価値の認識を広めます。
さらには、青少年の環境学習や実践活動を支援するとともに、地域資源としての猪苗代湖の利活用などを検討します。
これらのことを通じて、猪苗代湖の価値を広く世界に発信します。

活動内容

本会は、NPO法人として、猪苗代湖に関する活動を行う様々な団体・機関と協力・連携しながら、次のような活動を進めます。

Part1水質改善県民活動

猪苗代湖の水質悪化の原因となっている漂着水草や異常に繁茂した植物など(有機物)の回収等を様々な団体と協力して、多くの県民参加により行い、水質改善を図ります。

漂着水草回収活動
Part2水質研究活動

猪苗代湖の水質を含めた諸課題に関して、様々な視点から研究して、その解決を図ります。

水質研究活動
Part3広報啓発活動

猪苗代湖に関する学習会の開催や青少年の環境学習や実践活動を支援するなどして、本会の取り組みの理解を広め、世界に向けて猪苗代湖の価値を発信します。

Part4「猪苗代湖学」活動

猪苗代湖の歴史・文化等をまとめ、猪苗代湖の価値を再確認します。

Part5地域資源活用活動

猪苗代湖の産物や景観などの魅力の適正な活用を研究し、地域資源としての利活用を図ります。

理事長の挨拶

磐梯山を背にし、紺碧の水面を有する猪苗代湖は磐梯・朝日国立公園の一角を担い、四季を織り成す多様な秀景は世界に誇りうるもので、福島県民の「ふるさと、ふくしま」を思い起こさせる「母なる湖(マザーレイク)」であります。また、県民に物心ともに多くの恵みをもたらしてきました。
猪苗代湖は環境省から平成14年から17年の4年間水質日本一の評価を受けてきました。しかし、平成5年頃からpH値の上昇とともにCODの上昇が見られてきてます。特に、平成18年以降は環境基準のうちの大腸菌群数が基準値を超過することが多くなり、水質汚濁が徐々に顕在化してきております。
福島県では、pH上昇の状況を「異常状態」としてとらえ、平成14年に「猪苗代湖・裏磐梯湖沼群水質保全条例」を制定し、水質保全施策に取り組んできましたが、相手が日本有数の大きな自然湖沼であり、水質の改善にはなかなか実効を奏していません。
猪苗代湖等の水質保全のためには、「民」・「学」・「産」・「官」が一体となって、水質汚濁の問題点を解明しつつ、具体的解決策の多面的実践が必要です。
このため、私たちは多くの県民や行政、事業者と協力して猪苗代湖の水質日本一復活を目指して、猪苗代湖をめぐる幅広い実践活動を主体とする本県民会議を設立することとしました。
この活動は、多くの方々のご協力によって成り立つものであり、各方面の皆様方のご理解とご協力、ご参加をお願いするものであります。

NPO 輝く猪苗代湖をつくる県民会議
理事長 中村 玄正

本会の定款

本会「特定非営利活動法人 輝く猪苗代湖をつくる県民会議」の定款については、下記をご覧下さい。

本会の定款についてはこちら

当法人の前身団体である「清らかな湖、美しい猪苗代湖の水環境研究協議会」についてご案内します。
「清らかな湖、美しい猪苗代湖の水環境研究協議会」は2015年6月に発展的解消をしております。
以下の記述は「研究協議会」のウェブサイトからの抜粋となります。

猪苗代湖は、磐梯山を背景とした景観や湖水の清澄は素晴らしく、福島県民の誇りであり、宝でもあります。しかし近年は、湖水のpHが上昇し中性付近になるとともにCODの上昇や大腸菌群数の増加が見られるなど、水質の悪化が懸念されるようになってきています。平成14年度から4年連続で環境省の公表で水質日本一と評価されてきた猪苗代湖ですが、その後は大腸菌群数の環境基準超過などで 評価対象外となってしまいました。
このため猪苗代湖の水質日本一を復活し、美しいまま次世代に伝えていくことを目的に平成20年6月に大学の研究者や地元の自然保護団体などが発起人となり「清らかな湖、美しい猪苗代湖の水環境研究協議会」を設立しました。当研究協議会には、研究者以外には民間の団体や事業者、自治体の環境関係機関などが参加し、民産学官協働のもと猪苗代湖の水環境保全に係る調査研究、実践活動及び普及啓発に取り組んでいます。

設立までの経緯

平成14年 3月 「福島県猪苗代湖及び裏磐梯湖沼群の水環境の保全に関する条例」制定(福島県)
7月 猪苗代湖の水環境保全共同研究開始(日本大学工学部・福島県環境センター)
平成14年度~
平成17年度
猪苗代湖の水質日本一(環境省公表)
平成18年度 猪苗代湖の水質 ランク対象外(環境省公表) (大腸菌群数基準超過)
平成19年 9月 共同研究発表会(日本大学工学部・福島県環境センター)
平成20年 6月 「清らかな湖、美しい猪苗代湖の水環境研究協議会」発足

研究協議会の目的と取り組み